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結論、給湯器が壊れたら最初にすることは管理会社・大家への連絡です。自分で業者を呼んで先に直してしまうと、費用が自己負担になることがあります。
「お湯が出ない」「今すぐどうにかしたい」——そう思って、つい近所の修理業者に電話したくなるきもちはよく分かります。ただ、その一本の電話が、あとで数万円の自己負担につながることがあるのです。
この記事では、連絡する順番から、修理費や家賃の負担、銭湯代の交渉、直るまでの過ごし方、交換にかかる日数まで、たしかめられた範囲で整理しました。
- まず管理会社・大家に連絡。自分で業者を呼ぶのはそのあと
- 修理費は基本的に貸主(大家)側の負担。ただし借主の過失があれば別
- お湯が出ない期間は家賃が減額される考え方がある(必ず減額とは言い切れず、申し出と記録が必要)
- 銭湯代は交渉次第。出してもらえないこともあるため、領収書は必ず保管する
全体像|給湯器が壊れたときにやることの流れ
まず、給湯器が壊れたときの対応を4つの段階に分けて整理します。今どの段階にいるかが分かると、次に何をすればいいか迷いません。
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1. 連絡する | 管理会社・大家に、症状といつ気づいたかを伝える |
| 2. 記録する | いつ・誰に・何を伝えたかをメモやメールで残す |
| 3. 業者を待つ | 管理会社が手配した業者の点検・修理・交換を待つ |
| 4. 費用を相談する | 家賃の減額や銭湯代について、記録をもとに申し出る |
▶ 1と2を飛ばさないことが、あとの交渉をスムーズにする一番のコツです。
まず管理会社・大家に連絡する|自分で業者を呼ぶ前の注意点
給湯器が壊れたと感じたら、最初の連絡先は管理会社か大家です。給湯器は多くの場合、貸主のものとして扱われます。自分の考えで業者を呼んでしまう前に、必ずここへ連絡してください。
東京ガスの公式サイトでも、給湯器の故障を貸主や不動産管理会社に報告せず、先に修理してはいけないとはっきり書かれています。あとから費用を請求しても、貸主が認めないケースがあるためです。
例外:入居者(借主)の負担になるケース
次のようなときは、費用が借主の負担になることがあります。
| ケース | 内容 |
|---|---|
| 故意・過失 | 誤った使い方や、報告を怠って被害を広げた場合 |
| 契約の特約 | 契約書に「給湯器の修理は借主負担」等の特約がある場合 |
| 自分で業者を呼んだ場合 | 管理会社を通さずに業者へ直接依頼すると自己負担になりやすい |
連絡がつかない夜間や休日にお湯が出なくなることもあります。そのときも、まず管理会社の緊急連絡先を契約書や重要事項説明書でたしかめ、つながらなければ次の営業日の朝いちばんに連絡しましょう。連絡したとき・伝えた内容は、スマホのメモで構わないので必ず残してください。
給湯器の修理費は誰が払う?基本は貸主(大家)負担
民法では、貸主の修繕義務が定められています。国土交通省が出している解説パンフレットには、次のように書かれています。
つまり経年劣化などによる自然故障は貸主が直す義務を負うということです。こんな声もありました。
民法にはもう一つ、覚えておきたい条文があります。賃借人が自分で修繕できるときを定めた第607条の2です。
裏を返せば、先に貸主へ知らせていなければ、この条文は使えません。「まず連絡」が最重要と冒頭で述べたのは、この理由からです。
なお、自分の不注意で給湯器を壊してしまったときに備え、借主向けの火災保険(家財保険)に入っておくと、負担を軽くできることがあります。入る先や補償の内容に迷ったら賃貸の火災保険の選び方も見てください。
お湯が出ない間、家賃は減るのか
ここが、検索している方の一番知りたい点だと思います。結論から言うと、家賃が減る考え方はあります。ただし「必ず減額される」と言い切れるものではありません。
2020年の民法改正で、賃借物の一部が使えなくなったときの規定(第611条)が変わりました。
同パンフレットには、変わる前は「請求すれば」減額されていたのに対し、変わったあとは「当然に」減額されると書かれています。ただし、割合は条文にありません。そこで目安として、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」を出しています。
| 状況 | 賃料減額割合 | 免責日数 |
|---|---|---|
| ガスが使えない | 10% | 3日 |
| 風呂が使えない | 10% | 3日 |
▶ 免責日数とは、代替品の手配にかかる時間を差し引く日数のこと。給湯器が壊れてすぐの数日分は対象になりません。
【編集部試算】このガイドラインの計算式にあてはめると、家賃6万円の部屋で10日間お湯が使えなかったとき、次のようになります。
60,000円 × 10% ×(10日−免責3日)÷ 30日 = 約1,400円の減額
思ったより小さい金額だと感じたかもしれません。同協会自身も、このガイドラインについてこう言っています。
交渉した方の体験でも、この目安の小ささに驚いた声がありました。
大切なのは、黙って我慢せず、記録を持って申し出ることです。金額の交渉は、まず管理会社・大家に「家賃の減額について相談したい」と書面(メールでもよい)で伝えるところから始めましょう。契約書に修繕や減額についての特約がないかも、あわせてたしかめてください。
銭湯代・コインシャワー代は出してもらえる?
「必ず出ます」とは言えません。法律や公的なガイドラインには、銭湯代そのものを補償するという明確な決まりは見当たりませんでした。貸主・管理会社との交渉次第という面が大きいのが実情です。
大家側の本音として、こんな声もあります。
一方で、交渉して代替の部屋を用意してもらえた例もあります。だからこそ、言わなければ何も始まりません。交渉するときに欠かせないのが、費用の証拠です。
銭湯・コインシャワー・入浴施設を使ったら、日付の分かる領収書を必ず受け取って保管してください。交渉がまとまってから「実はありません」では取り返せません。申し出るタイミングは、修理・交換が終わって費用が決まったあとが基本です。
直るまでのやり方|銭湯・24時間施設・ジム・応急処置
連絡と記録が終わったら、直るまでの数日をどう乗り切るかです。選択肢を知っておくだけで、きもちの負担がだいぶ違います。
銭湯を使う
東京都は、公衆浴場(いわゆる銭湯)の入浴料金に上限額を定めています。都の公式発表によると、令和8年8月1日以降の上限額は次のとおりです。
| 区分 | 上限額 |
|---|---|
| 大人(12歳以上) | 600円 |
| 中人(6〜12歳未満) | 200円 |
| 小人(6歳未満) | 100円 |
▶ この金額は東京都が決めた上限です。都道府県ごとに定めが異なるため、お住まいの地域の金額は別途たしかめてください。
24時間営業の入浴施設を使う
深夜にお湯が使えなくなったときは、24時間営業のスーパー銭湯やスパ施設も選択肢です。たとえば新宿にある「テルマー湯 新宿店」なら24時間利用できます。
公式サイトによると、一般料金は平日3,100円・休日3,200円で、会員はいずれも200円引きです。深夜早朝(0時〜6時)の滞在には、さらに加算料金がかかります。銭湯よりだいぶ高額になりやすいので、料金は各施設の公式サイトでたしかめてから向かいましょう。
スポーツジムのシャワーを使う
会員でなくてもビジター利用でシャワーだけ使えるジムもあります。ただし料金や可否は店舗ごとに大きく異なるため、ここで一律の金額は書けません。近くのジムの公式サイトや電話で、ビジター利用の可否と料金をたしかめてください。
自宅でできる応急処置
電気ケトルややかんでお湯を沸かし、桶に張った水と混ぜて適温にすれば、洗面・洗髪程度はしのげます。追加費用もほとんどかかりません。こんな体験談もありました。
入浴の時間帯を朝や昼にずらすだけでも、混雑を避けられてきもちが楽になることがあります。
とはいえ、免責の3日を過ぎても水シャワーや我慢が続くと、体調を崩さないか心配になってきます。
寒い時期は特に、湯冷めや洗髪不足からくる体調不良の相談が後を絶ちません。
できれば、無理をする前にやり方を知っておきたいところです。
もしひとり暮らしで体調がすぐれないと感じたら、早めに次の記事も見ておきましょう。
ひとり暮らしで体調を崩すのが心配な人へ
お湯が使えない日が続くと、思っている以上に体は冷えます。ひとり暮らしで体調を崩したときのやり方をまとめました。
交換になったらどれくらいかかる?(日数の目安)
修理では直らず交換が必要なときは、気になるのは日数です。各社の公式情報を比べると、次のような幅があります。
| 情報源 | 在庫がある場合 | 取り寄せ・繁忙期 |
|---|---|---|
| 東京ガス公式 | 1週間以内 | 品薄・受注品は1ヶ月程度かかることも |
| レスキューラボ(生活救急車) | 早ければ2〜3日 | 繁忙期は2〜3週間の可能性 |
▶ どちらの情報源も、10月〜2月の冬場は繁忙期で日数が延びやすいと述べている点は同じです。
半導体不足などで給湯器そのものが品薄になる時期もあり、こんな声もありました。
「お湯も水もまったく出ない」など深刻な状態を、はっきり伝えると、対応の優先度が上がることがあります。我慢して黙っているより、困っている状況をそのつど伝え続けるほうが、結局は早く進むことが多いようです。
とはいえ、交換待ちが1ヶ月・2ヶ月と延びると、正直「もう引っ越したい」というきもちになる人もいます。
銭湯通いに1回600円としても、1ヶ月続けば数千円〜1万円超の出費です。管理会社の対応の遅さも重なれば、住み続けること自体がストレスになります。
理想は、次に住む部屋では初期費用の負担を少しでも減らしておくことです。
もし今の対応に疲れて引っ越しも視野に入ってきたら、お祝い金が出る物件を探しておくだけで、初期費用の一部を取り返せることがあります。
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なぜすぐに直らないことがあるのか|業者側の事情
「なぜうちだけこんなに待たされるのか」と感じたら、少し業者側の事情を知っておくときもちが楽になるはずです。
給湯器の耐用年数はおよそ10年とされています。10年を超えると故障の頻度が増えるため、冬場はいっせいに交換依頼が集中しがちです。
さらに部品や本体そのものが品薄になる時期もあり、業者は「まったくお湯が出ない」など深刻な依頼を優先する傾向があります。まだ多少お湯が出る、ぬるいだけといった状態は、どうしても後回しになりやすいのです。
管理会社にとっても、連絡が遅い=優先度が低いと受け取られやすいという面があります。遠慮せず、困っている状況をそのつど伝えることが、結局は早く直してもらう近道になります。
あなたはどのパターン?状況別の動き方
まずは今日中に連絡しましょう。いつ気づいたか・どんな症状かをメモしてから電話やメールをすると、伝え忘れを防げます。
在庫の有無とおおまかな日数をたしかめ、できれば書面(メールなど)で残るやり取りにしてもらいましょう。
領収書を必ず保管し、費用が確定してから「相談したい」と申し出ましょう。感情をぶつけるより、記録を見せるほうが話が進みます。
民法611条とガイドラインの目安を根拠に、家賃減額を相談してみましょう。応じてもらえないときの相談先は、記事の最後で紹介します。