賃貸・引越し

賃貸の更新料は交渉できる?通りやすい条件と伝え方の例文3つ

賃貸の更新料は交渉できる?通りやすい条件と伝え方の例文3つ

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結論、賃貸の更新料は交渉できる可能性があります。ただし、契約書に更新料の記載があれば、支払う約束をしていることになります。地域や物件によって慣習も違うため、まずは自分の契約書を確認するところから始めましょう。

「更新料なんて、正直もったいない」と感じる人は多いはずです。とはいえ、強く言いすぎると気まずくなりそうで、どう切り出せばいいか迷う人も少なくありません。

ゆっくりで大丈夫です。あわてなくても、ちゃんと伝わります。

この記事では、交渉が通りやすい条件と、そのまま使える伝え方の例文、そして更新料と引っ越し費用を比べた試算まで、順番に見ていきます。むずかしい話ではありません。

焦らなくて大丈夫です。ひとつずつ、あわてずゆっくり確認していきましょう。

先に結論だけ

  • 更新料は契約書に記載があれば支払う約束をしている。ただし交渉の余地はある
  • 通りやすいのは長期入居・周辺相場が下がっている・空室が多い物件
  • 更新料より引っ越し費用の方が高くつくことも多いので、まず比べてから決める

全体像:更新料の考え方と相場感

まずは、更新料がどういうお金なのか、全体像から見ていきましょう。

むずかしく考えなくても大丈夫です。ひとつずつ、順番に、ゆっくり見ていけば、迷うところはありません。

更新料は、契約期間が終わったあとも同じ部屋に住み続けるために、大家さんへ支払うお金です。法律で一律に決められているわけではありません。ただし契約書に記載があり、金額に不合理な点がなければ、その約束は有効とされることが多いとされています。

地域 更新料の傾向
首都圏(東京・神奈川など) 家賃1ヶ月分が多い(1.5ヶ月分の例も)
関西圏(大阪・京都など) 更新料なしの物件が多い
地方都市 0.5〜1ヶ月分程度

▶ 更新料は住むエリアで大きく変わります。まず自分の契約書と、地域の傾向を照らし合わせましょう(更新料の交渉術を紹介する記事による目安。公的な統計ではありません)。

更新時には、更新料のほかにも費用が重なることがあります。更新事務手数料、火災保険、保証会社の更新料です。

費目 目安
更新事務手数料 家賃の20〜50%程度
火災保険の更新 1〜2万円程度
保証会社の更新料 1〜2万円、または家賃の10〜30%程度

▶ これらは一社の記事が挙げている目安であり、公的な統計ではありません。実際の金額は、更新案内の書類で必ず確認してください。

更新料は交渉できるのか(結論と前提)

結論から言うと、更新料は交渉できる可能性があります。ただし、無条件に払わなくてよいわけではありません。

契約書に更新料の記載があり、金額があまりに高額でなければ、その支払いの約束は有効とされることが多いとされています。過去には、更新料の有効性そのものが最高裁判所まで争われたこともありました(平成23年7月15日判決)。この判決を根拠に、契約書の記載どおり更新料を支払う義務がある、と説明する記事もあるのです。

ただし、こうした判断は事案によって分かれる面もあります。契約書の記載があいまいだったり、更新料の金額に納得がいかない場合は、自己判断せず、消費生活センターや弁護士など専門家に相談しましょう。

実際に交渉した人の中には、こんな相談もあります。

今まで払わなくてよかったお金を今後払わないといけないというのに納得できないのですが…値下げ交渉の余地はありますでしょうかYahoo!知恵袋の相談

この相談への回答では、「大家さん側の一方的な意見だけで更新料の支払い義務が発生することはない」と説明されていました。了承しなければ、現状のままという考え方です。

交渉が通りやすい条件・通りにくい条件

同じ更新料でも、交渉が通りやすい人と、通りにくい人がいます。まずは自分がどちらに近いか確認しましょう。あなたの部屋が、次のどれに近いか、ひとつずつ見てみてください。

長く住んでいる人

2年以上、家賃の滞納やトラブルなく住んでいる入居者は、大家さんにとって安心できる存在です。「このまま住み続けてほしい」と思われやすく、交渉が通りやすくなります。

周辺の家賃相場が下がっている人

同じ建物や近くの部屋が、自分より安い家賃で募集されていれば、それが交渉の根拠になります。理由がはっきりしているほど、話は通りやすいでしょう。

空室が多い物件に住んでいる人

近くの部屋が長く空いている、同じ建物に空室が出ているといった状況では、大家さんも入居者に出ていってほしくありません。交渉のチャンスといえます。

人気物件・入居直後の人

駅近や築浅で人気の高い物件、入居してからまだ日が浅い場合は、大家さんが急いで応じる理由がありません。交渉は通りにくいでしょう。

実際に、家賃交渉を持ちかけた例もあります。

全く同じ間取り・同階数の家賃が六千円安く募集されておりまして、それを根拠に家賃交渉しようと思うのですがYahoo!知恵袋の相談(住み始めて4年目)

この相談への回答は、「理由がハッキリしているのでダイレクトに交渉する。それで良いと思います」というものでした。ただしお願いする立場であることを忘れずに、という注意も添えられていました。

伝え方のコツ|そのまま使える例文3つ

条件がそろっていても、伝え方を間違えると話がこじれます。強気に出ず、相談の形にするのがコツです。

実際にどう伝えればいいか迷う人のために、そのまま使える伝え方の例文を3つ紹介します。そのまま送ってもらってもかまいません。

例文1|周辺相場を根拠にする場合

「いつもお世話になっております。契約更新の件でご相談なのですが、近隣で同じ間取りの部屋が今の家賃より少し安く募集されているのを見かけました。もし可能であれば、更新料について一度ご相談させていただけますでしょうか」

例文2|長く住んでいることを伝える場合

「お世話になっております。おかげさまで、この部屋にも長く住まわせていただいております。今回の更新にあたり、更新料についてご相談させていただくことは可能でしょうか」

例文3|引っ越しも検討していると伝える場合

「更新のご案内ありがとうございます。実は、更新料の負担も考えて、引っ越しも選択肢として検討しております。もし更新料についてご配慮いただけるようでしたら、このまま住み続けたいと考えております」

どの例文も、相談の形にしているのがポイントです。「下げてください」と言い切るより、通りやすくなります。伝える手段は、電話よりメールや書面の方が気まずさを感じにくく、文章に残るぶん言った言わないのすれ違いも防げます。

きっと、あなたの状況にも当てはまるはずです。ひとつずつ、じっくり読み進めてみてください。

更新料と引っ越し費用を比べる【編集部試算】

交渉する前に、そもそも更新料と引っ越し費用のどちらが高いのか、比べておきましょう。更新せず引っ越した方が得だと思い込んでいる人もいますが、実際は逆のケースも多いです。ここは、意外と見落としがちなところです。

家賃7万円の部屋を例に、編集部で試算しました。

更新する場合 引っ越す場合
かかるお金 約10万6,000円 約36万〜39万円
内訳 更新料7万円+更新事務手数料2万1,000円+火災保険1万5,000円 新居の初期費用約33万2,500円+引っ越し代3万5,000円〜6万円

▶ この例では、更新した方が26万円以上安くなります。(計算式は下記の【編集部試算】)

更新にかかるお金は、更新料(家賃1ヶ月分・7万円)、更新事務手数料(家賃の30%・2万1,000円)、火災保険更新(1万5,000円)の3つです。合計すると10万6,000円になります。

引っ越す場合は、新居の初期費用と引っ越し代がかかります。新居の初期費用は、家賃4.75ヶ月分の33万2,500円としました(SUUMOの目安を採用)。引っ越し代は、同一都道府県内・通常期の目安で3万5,000円〜6万円です(スター引越センターの目安)。

合わせると、約36万7,500円〜39万2,500円になります。

更新料だけを見ると高く感じますが、引っ越しには新居の初期費用がまるごとかかる点も見逃せません。多くの場合、更新した方が安く済みます。

とはいえ、更新料10万6,000円も、決して小さな出費ではありません。

更新料7万円、更新事務手数料2万1,000円、火災保険1万5,000円と、細かい費用が積み重なっています。

できれば、この10万6,000円もどこかで取り返したいところです。

もしこれから引っ越しも視野に入れているなら、お祝い金が出る物件を経由するだけで、更新料に近い金額を上乗せできることがあります。

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更新しない場合の段取り(解約予告はいつまでに必要?)

比べてみて「今回は引っ越そう」と決めた場合は、段取りを間違えないようにしましょう。焦って決めてしまうと、あとで困ることもあります。落ち着いて、ひとつずつ進めましょう。

賃貸契約には、解約を伝える期限が定められています。多くの契約では退去の1〜2ヶ月前までに解約の意思を伝える決まりになっていますが、契約によって期間は異なります。契約書の「解約予告」の項目を、必ず自分の目で確認してください。

期限を過ぎてしまうと、住んでいなくても家賃が発生し続けることがあります。更新料を払わずに済んでも、余計な家賃を払う結果になれば、本末転倒です。

更新しない場合にやること

  • 契約書で解約予告の期限を確認する(1〜2ヶ月前が目安・契約による)
  • 管理会社・貸主へ書面かメールで解約の意思を伝える
  • 退去日を決め、立会いの予定を早めに相談する

更新料の負担から、更新せず引っ越した方がいいのか迷う声もあります。

更新料って契約書に書いてなければ、強制のものでもないらしいですし…更新せずに引っ越した方がいいのか…とかも思ってしまいますYahoo!知恵袋の相談

退去を決めたときに見落としやすいのが、立会いの注意点です。退去時の費用でもめないために、先に確認しておきましょう。

とはいえ、退去を決めても、立会いの日に何も準備していないと、余計な出費が増えることがあります。

クロスの傷や鍵の交換費用など、細かい項目だけで1万円以上上乗せされることもあります。

理想は、立会い当日に「どこまでが自分の負担か」をその場で確認できる状態です。

もし更新せず引っ越すことを決めたなら、立会いで損をしないためのチェックポイントを、先に確認しておきましょう。

更新せず引っ越すことを決めた人へ

退去の立会いでは、確認を怠ると余計な費用を請求されることがあります。事前にポイントを知っておくだけで、防げるトラブルは多いです。

→ 退去立会いの注意点を見る

なぜ更新料は貸主によって金額も交渉の余地も違うのか

ここで、少し種明かしをします。なぜ同じ更新料でも、交渉できる金額に差が出るのでしょうか。知っておくと、次の交渉に役立つはずです。

理由は、更新料が誰の収入になるかで違うからです。更新料そのものは、多くの場合、大家さんの収入になります。大家さんが空室のリスクや修繕にかかるお金をまかなう手段として使っていることが多く、担当者だけの判断では下げにくい部分です。

一方、更新事務手数料は、更新の書類作成や連絡といった事務作業の対価として、管理会社が受け取ることが多い費用です。管理会社自身の取り分であるぶん、担当者の判断で応じてもらえる余地が、更新料本体より大きくなります。

つまり、交渉するなら更新料そのものより、まず更新事務手数料から聞いてみる方が、話が通りやすい可能性があります。ちょっとした聞き方の違いで、結果は変わってくるものです。

交渉して失敗した例・気をつけたいこと

交渉には、うまくいかない例もあります。無理に押し通そうとすると、かえって印象を悪くすることもあるからです。焦る気持ちは分かりますが、ここは落ち着いていきましょう。

賃料据え置きの言い分で、ずっとその金額で契約する想定だと主張しているのを覆してしまうので、無理でしょうYahoo!知恵袋の回答

この例は、家賃の値上げを据え置きにしてもらった直後に、更新料の値下げまで求めたケースでした。ひとつの交渉が通ったあと、続けて別の交渉を持ち出すと、心証を悪くすることがあります。

更新料の交渉そのものについても、こんな回答がありました。

そもそも、更新料は賃貸借契約で約定されている事項ですから、ダメ元交渉になります。個人的な理由であっても、社会的理由であっても、少しでも多くの武器を使い、同情を誘わなければ成功の確率が上がらないと考えますYahoo!不動産「教えて!住まいの先生」の回答

交渉は必ず通るものではありません。ダメ元のつもりで、丁寧にお願いする姿勢が大切です。うまくいかなくても、落ち込みすぎなくて大丈夫です。

つまずいたら、いつでもここに戻ってきてください。

よくある質問

Q. 更新料の交渉は失礼にあたりませんか?

A. 丁寧な言い方であれば、失礼にはあたりません。相談自体は多くの不動産会社が日常的に受けています。気にしすぎなくて大丈夫です。

Q. 更新料を払わないとどうなりますか?

A. 契約書に記載があるのに支払わないままでいると、契約違反として扱われる可能性があります。まずは交渉し、それでも折り合わない場合は専門家に相談しましょう。

Q. 更新料はいつまでに払えばいいですか?

A. 更新案内に記載された期日までに支払うのが基本です。契約によって異なるため、届いた書類を必ず確認してください。うっかり見落とさないよう、届いたらすぐに目を通しておくと安心です。

Q. 更新料がない地域はありますか?

A. 関西圏など、更新料なしの物件が多いとされる地域はあります。ただし同じ地域でも物件によって差があるため、契約書での確認が必要です。

まとめ:更新料は交渉していい。ただし通る条件を見極めて

最低限これだけ守れば、大きく損をしません。まず契約書を確認し、長く住んでいる、周辺相場が下がっている、空室が多いといった条件がそろっているか見てみましょう。

条件がそろっていれば、相談の形で伝えるだけで、更新料や更新事務手数料が下がることがあります。無理に「払わない」と言い切るのではなく、ダメ元で相談するくらいの気持ちで臨むのがちょうどよいでしょう。

更新せず引っ越すことも選択肢のひとつですが、【編集部試算】では、多くの場合更新した方が安く済みます。引っ越しを決める前に、一度金額を比べてみてください。焦らず、できることから始めてみてください。

初期費用をもっと抑えたい場合は「賃貸の初期費用は値切れる」も参考になります。更新せず退去すると決めたら、「退去立会いの注意点」も先に確認しておきましょう。

ただ、比べてみた結果、それでも引っ越した方がよさそうだと感じた人もいるでしょう。

その場合、新居の初期費用33万2,500円は、そのままでは大きな負担です。

初期費用にも、更新料と同じように交渉できる費目があります。

もし引っ越すと決めたなら、初期費用のうちオプション費用と仲介手数料だけでも、あわせて相談してみると負担を減らせます。

引っ越すなら初期費用も抑えたい人へ

初期費用にも、下がりやすい費目と下がりにくい費目があります。更新料と同じように、費目を選んで相談すれば負担を減らせます。

→ 賃貸の初期費用は値切れるを見る

とはいえ、交渉した後や、引っ越すと決めた後も、まだできることがあります。

更新料10万6,000円、初期費用約33万円と、賃貸には節目ごとにお金がかかります。

できれば、この負担のどこかにもう少し上乗せをつくりたいところです。

もし今後、部屋を借りる予定があるなら、お祝い金の対象物件を確認しておくだけで、その分の負担を軽くできます。

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この記事について
「くらしのさいふ」編集部が、更新料の交渉術を扱った記事・実際の相談例を調査して執筆しています。更新料の金額や交渉の可否は契約・地域によって異なります。個別の判断に迷う場合は、消費生活センターや弁護士など専門家にご確認ください。
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